村上 春樹 猫 を 棄てる。 村上春樹『猫を棄てる』感想文コンテスト|文芸(感想文)|公募/コンテスト情報なら公募ガイドONLINE

『猫を棄てる 父親について語るとき』村上春樹

村上 春樹 猫 を 棄てる

「猫を棄てるー父親について語るときに僕の語ること」と題されたエッセイだ。 作家として活動していくうちにだんだんと疎遠になってしまった父親のことを、海辺に雌猫を一緒に棄てに行ったエピソードなどを通じて回顧している。 によると、村上さんが家族について詳しく語るのは初めて。 この中で、父親の従軍体験について描写がある。 村上さんの父親は、仏教の学習を専門とする学校に在籍していたが、1938年、20歳の時に事務手続き上の手違いで徴兵される。 そして、軍馬の世話などにあたる輜重(しちょう)兵第十六連隊に配属され、中国の地を踏む。 父親は、当時小学校低学年だった村上さんに一度だけ「処刑」の記憶を明かしている。 本人が直接手を下したかどうかは明らかになっていない。 村上さんは父親がこの話をしたことについて 『このことだけは、たとえ双方の心に傷となって残ったとしても、何らかの形で、血を分けた息子である僕に言い残し、伝えておかなくてはならないと感じていたのではないか』とつづり、エッセイの最後には、それぞれの歴史を受け継ぐことの大事さに言及している。 紅星新聞は「村上春樹は政治的なメッセージとは無縁だったが、ここ数年で変化が見られる」と評論している。 ただこの記事では村上さんの父親について 「公开了自己父亲在战争期间杀害中国战俘的残忍暴行(父親が戦争期間中に中国人捕虜を殺害するという残忍な暴行に及んだことを明かした)」と、父親自身が捕虜を手にかけたようにも読めてしまい、正確ではない部分もある。 そのためか、今回の記事は中国のネットで拡散され、関連する書き込みはすでに2億回以上閲覧されている。 中国は「南京事件」について「が犠牲になった」と主張していて、とする日本の見解と対立するなど、歴史問題で日本に向ける視線は厳しい。 今回のエッセイについても、中国人が犠牲になったことが描かれていることから、日本を非難するコメントが多い。 エッセイが中国側の主張を補強するものと感じたのか 「これこそが真実だ」などといった書き込みもある。 一方で、当時の光景が父親にとって『心に長いあいだ重くのしかかってきたもの』と描写されていることや、晩年、敵味方を問わず戦没者のために毎朝欠かさずにお経を唱えていたことなども紹介されている。 そのためか、 「戦争を起こしたのは国家だ、日本の国民も被害者ではないか」などと冷静さを求める声も上がった。 これに対しては 「父親の記憶が幼い頃の彼に影響をもたらした。 彼だって間違いなく被害者だ」とか 「今の若者は戦後何十年もたってから生まれているのに、あれこれ言うのは良いことではない」などと同意を示す内容の書き込みもあった。 「歴史」が関係すると、中国のネットでは依然として日本を糾弾する声が多く上がる。 一方で、村上さんが描いた日本軍兵士としての父親の姿から、違った視点を持つネットユーザーもいたようだ。

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村上春樹『猫を棄てる 父親について語るとき』4月23日発売

村上 春樹 猫 を 棄てる

村上春樹の『 猫を棄てる 父親について語るとき』です。 文藝春秋の2019年6月号に掲載されたエッセイを本にまとめたもの。 文藝春秋に掲載された当時、図書館でチラ読みしましたが、改めて読んでみました。 これ自体、挿絵のページが多かったりする100ページほどの小さなもので、さっくりと読めてしまいます。 内容は著者の生い立ち(主に父親のこと)について書いたもので、かなりプライベートな内容です。 タイトルになった猫を父親と棄てにいた時のエピソードのほか、多くの部分が著者の父親と戦争との関わりについて語られている。 著者の父親(村上千秋)は大正6年に京都の浄土宗のお寺の次男として生まれた。 千秋は仏教を教える学校に在学中、二十歳の時に徴兵される。 そして陸軍の南京侵攻の部隊に配属される。 このことは、著者にとって大きな重荷となった。 なぜなら、その部隊は中国の南京陥落の時に活躍したことで名をはせた部隊だった。 しかし、著者自身、父親の軍歴を調べたら実際は南京侵攻の直接の部隊ではなかったことが後に判明する。 また、著者は小学生の時に、父親から中国人捕虜が軍刀で処刑されたときの回想を聞かされる。 父親自身が手にかけたわけではないが、このことは、父親のみならず著者自身にも、ある種のトラウマを植え付けた。 もしも、自分の肉親が中国の南京事件にかかわっていたり、直接、捕虜(中国兵に限らず)の処刑にかかわっていたらと想像してみた。 それは、もう、何ともいえない、やりきれない気分になっただろう。 やはり、そのことは自分の人生に暗い影を落とすことになるのは容易に想像できるし、自分の心に一生消えない、なにがしかのキズを与えただろうと思う。 考えてみれば(考えるまでもないのだが)、自分の母方の祖父は戦争に行っている。 戦争のことは何も聞くことなく十年以上前に亡くなってしまった。 一方、父方の伯父、二人はフィリピンで戦死している。 どの部隊でどんな様子でといった具体的な話は何も知らない。 知らないがゆえに、あらためて、祖父や伯父たちのことを思うと、なんかもやもやしたものがある。 自分も祖父や伯父たちのことを調べてみようかな…。 本自体は新書サイズの小さく薄いものですが、丁寧な造りです。 赤銅色で箔押しされたタイトルなど、お金がかかっている感じ。 表紙や文中のイラストは台湾のイラストレーター、高妍(ガオ・イェン)という女性。 シノワズリーっぽい雰囲気は、日本人とは違うセンスを感じます。 ところで、次のことは、ずっと前から感じていたことでもあるのですが…。 著者が高校まで神戸で育ったことは知っていましたが、村上作品における、あまりの関西臭のなさはなぜなんだろうと思ったりもする。 プロ野球はヤクルトファンだったりするし。

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村上春樹がはじめて綴った父親のこと、幼いころの記憶――『猫を棄てる』冒頭を特別公開

村上 春樹 猫 を 棄てる

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